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富士フイルム、バイオCDMO拠点新設ーアジア市場でバイオ医薬品展開図る

富士フイルムは2022年10月6日、バイオCDMO(Contract Development & Manufacturing Organization)拠点を富山県富山市に新設すると発表した。富士フイルム富山化学の既存工場敷地内に設備投資。バイオ医薬品の生産プロセス開発が可能な設備の導入に加え、バイオ医薬品の治験薬製造・商業生産が可能な新棟を建設する。新拠点は2026年度稼働を予定し、富士フイルム富山化学による設備投資を通じて設立。同社初の施設となる。同新拠点設立は、経済産業省が推進する「ワクチン生産体制強化のためのバイオ医薬品製造拠点等整備事業」に採択されている。

平時には抗体医薬品・抗体薬物複合体などバイオ医薬品の製造を手掛け、パンデミック時にはmRNAワクチン・遺伝子組換えタンパクワクチンの製造が可能なデュアルユース設備を整備。原薬製造から製剤化、包装までを一貫して受託できる体制を構築する。


同社は、ライフサイエンス領域の事業横断的な全体戦略を推進する「ライフサイエンス戦略本部」の下、バイオ医薬品の受託ビジネスや、培地・細胞・試薬など医薬品の研究開発・製造支援ビジネスなどを展開。グループ内の海外製造拠点や販売網などを生かし、欧米市場を中心に事業拡大を図ってきた。今後成長が期待されるアジア市場でのビジネス拡大に向けて、日本国内にバイオCDMO拠点を新設した。