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ジェンマブ、再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫適応で国内承認申請

ジェンマブは2022年12月21日、二重特異性抗体エプコリタマブ(DuoBody-CD3xCD20︓GEN3013)の皮下投与による治療の再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫(large B-cell lymphoma︓LBCL)の適応の製造販売承認を申請したと発表した。 

同申請は、再発又は難治性の LBCL を対象とする、エプコリタマブ単剤投与の安全性評価と予備的な有効性評価を目的とした非盲検、多施設共同試験で、再発又は難治性のLBCLを含む成熟B細胞非ホジキンリンパ腫を対象とした国内第II相臨床試験(GCT3013-04)と海外第II相臨床試験(GCT3013-01)等の成績に基づく。  

同剤は、血液悪性腫瘍の複数の治療ラインで、単剤療法や併用療法の評価中で、現在、再発又は難治性のびまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL)患者を対象とし、同剤単剤療法を評価する第3相、非盲検、無作為化試験などを日本国内で実施中。  

 

アステラス製薬、抗体-薬物複合体PADCEVのぺムブロリズマブ併用療法についてFDAが生物学的製剤一変更申請受理-局所進行性または転移性尿路上皮がんを対象とした一次治療として

アステラス製薬は2022年12月21日、抗体-薬物複合体(Antibody-Drug Conjugate: ADC)のPADCEV(一般名:エンホルツマブ ベドチン(遺伝子組換え))と、メルクのPD-1阻害剤KEYTRUDA(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))との併用療法が、シスプラチン不適応の患者での一次治療として、米FDAが生物学的製剤一部変更承認申請(supplemental Biologic License Application: sBLA)を受理したとの通知を受領したと発表した。適応は「スプラチン不適応の患者における一次治療」。同申請は優先審査の指定を受け、FDAによる審査終了目標日(PDUFA date)は2023年4月21日と定められた。 

 

 

同併用療法は、2020年2月にFDAからブレークスルーセラピー指定(Breakthrough Therapy Designation)を受けている。同申請は、第Ib/II相EV-103試験(NCT03288545、KEYNOTE-869試験)の用量漸増コホートコホートA、コホートKの結果に基づくもの。用量漸増コホートおよびコホートAの結果はJournal of Clinical Oncologyに掲載されていいる。コホートKの最新の結果は、2022年欧州臨床腫瘍学会(European Society for Medical Oncology Cancer Congress: ESMO)で発表された。 

 

 アステラス製薬、Seagen社、Merck社の3社は、エンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブの併用療法に関する共同開発で、治療歴のない進行性尿路上皮がん患者を対象とした第III相EV-302試験(NCT04223856、KEYNOTE-A39)を実施中。同試験は米国で迅速承認される場合の検証的試験として位置付けられ、グローバルでの申請の基礎データとなる。 

 

 また、3社での共同開発として、筋層浸潤性膀胱がんを対象とする2つの第III相試験EV-304試験(NCT04700124、KEYNOTE-B15)、EV-303試験(NCT03924895、KEYNOTE-905)など、複数のステージの尿路上皮がんでのエンホルツマブ ベドチンとペムブロリズマブの併用療法を評価している。 

 

 

 

科研製薬、難治性脈管奇形治療薬ART001の国内P2主要評価項目達成

科研製薬は2022年12月21日、難治性脈管奇形を対象疾患として開発中のART001が、国内第2相試験の主要評価項目を達成したと発表した。同剤は連結子会社のARTham Therapeutics 株式会社が開発中。 

 

同試験は、低流速型脈管奇形の患者を対象とした無作為化二重盲検比較試験で、ART-001 50 mgか100 mgを1日1回朝食後に24週間経口投与した有効性と安全性を評価した。 

主要評価項目は24週間投与終了時点の標的病変の体積変化(MRI)に基づく奏効率で、主要評価項目を達成した。 

 

なお、同試験結果の詳細は、今後の学会等で発表する予定。  

 

中外製薬、クロバリマブの中国P3で主要評価項目達成

中外製薬は12月20日、12月11日にロシュが中国で実施した第3相COMMODORE3試験の肯定的な新データを発表した。同データは、新規抗補体C5リサイクリングモノクローナル抗体クロバリマブの発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH:paroxysmal nocturnal hemoglobinuria)に対する有効性および良好な忍容性が示した。 

 

有効性で設定された二つの主要評価項目の輸血回避(TA:transfusion avoidance)と溶血コントロールはいずれも達成した。補体阻害剤による治療歴がなく、4週ごとにクロバリマブの皮下投与を受けたPNH患者の疾患コントロールが示された。同データは、2022年12月10-13日に開催された米国血液学会(ASH:American Society of Hematology)総会で発表した。 

 

 COMMODORE 3試験には、主要試験期間中にクロバリマブを4週ごとに皮下投与したPNH患者51例のデータが含まれていいる。試験結果により、疾患コントロールの指標である溶血コントロールとTAの二つの有効性に関する主要評価項目が達成された。 

 

投与期間第5週から第25週までに溶血がコントロールされていた被験者の平均割合は78.7%(95% CI:67.8%、 86.6%)だった。 

スクリーニング前24週間以内にTAを達成した被験者の割合(0.0%)とベースラインから25週までにTAを達成した被験者の割合(51.0%)の差は統計学的に有意だった(p<0.0001)。TAは、治験実施計画書に規定されたガイドラインに従って輸血が不要となった患者と定義されている。輸血の必要性は、PNHにおける補体調節異常に起因する溶血の重要な臨床的指標。 

 

 また、溶血のコントロールが失われたことを示す指標となるブレイクスルー溶血について、ベースラインから25週目までに発生が認められた被験者の割合は3.9%(95% CI:0.7%、 14.6%)で、ヘモグロビン安定化を達成した被験者の割合は51%(95% CI:36.8%、 65.1%)。 

 

FACIT-Fatigue Scaleでの評価により、クロバリマブ投与後2週間以内に疲労状態の急速かつ臨床的に意義のある改善が報告され、経時的に持続した。安全性データ全般は、抗補体C5抗体および原疾患の既知の安全性プロファイルと同様であり、クロバリマブによる新たな安全性シグナルは特定されず忍容性は良好。 

 

 

【COMMODORE3(YO42311)試験】 

 COMMODORE 3試験は、補体阻害剤による治療歴のない患者を対象として、クロバリマブの有効性、安全性、薬物動態および薬力学を評価する中国での第III相単群試験。同試験は、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH:paroxysmal nocturnal hemoglobinuria)患者51例を対象とし、クロバリマブを4週ごとに24週間皮下投与した。 

同試験に登録された被験者には、負荷投与として1日目に静脈内投与をし、その後、1週目の2日目、2週目、3週目と4週目と4週間にわたりクロバリマブを週1回皮下投与した。 

 

維持用量のための皮下投与は5週目に開始し、その後は24週間まで4週ごとに投与を継続した。クロバリマブ投与24週間後、本剤によるベネフィットが得られた被験者は、引き続きクロバリマブの投与を受けることができる。 

 

UCB、ビンゼレックスがP3で主要評価項目達成

UCBは2022年12月20西、中等度から重度の成人化膿性汗腺炎の治療薬ビンゼレックス(一般名:ビメキズマブ)の有効性と安全性を評価した2つの第3相臨床試験、BE HEARD IとBE HEARD IIの良好なトップライン結果を発表した。同試験の結果に基づき、2023年第三四半期以降、各国で承認申請を行う予定。 

 

なお、化膿性汗腺炎に対するビンゼレックスの安全性と有効性は現時点では確立しておらず、化膿性汗腺炎の適応を承認している国はない。  

 

両試験ともに主要評価項目を達成し、16週時点での化膿性汗腺炎の臨床反応50(HiSCR50)を達成した患者の割合は、プラセボと比較して統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。 

 

ビンゼレックスは、主要な副次評価項目の16週時のHiSCR75を達成した患者の割合においても、プラセボと比較して統計学的に有意な改善を示し、奏効の深さ(depth of response)を示した。HiSCR50と HiSCR75は、膿瘍と炎症性結節(AN)の総数がベースラインからそれぞれ50%および75%以上減少し、かつ膿瘍数と排膿性瘻孔数に増加がない状態と定義されている。 

 

なお、両試験における安全性のプロファイルは、過去の試験のデータと一致しており、新たな安全性シグナルは認められていない。 

 

【BE HEARD I試験】 

BE HEARD I試験は、中等度から重度の成人化膿性汗腺炎におけるビンゼレックスの有効性と安全性を評価する、無作為化二重盲検プラセボ対照多施設共同並行群間比較第Ⅲ相臨床試験。BE HEARD Iには505人の中等度から重度の化膿性汗腺炎の患者が参加した。 

 

 

 

アステラス製薬、ゾルベツキシマブがP3試験でPFS、OS延長示す好結果を獲得

アステラス製薬は2022年12月16日、ゾルベツキシマブが同剤とCAPOX療法(カペシタビンとオキサリプラチンを組み合わせた療法)の併用療法の有効性と安全性を評価する第3相GLOW試験で、主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)全生存期間(OS)と副次評価項目の全生存期間(OS)で統計学的に有意な延長を示したと発表した。同剤はClaudin 18.2陽性、HER2陰性の切除不能な局所進行性または転移性胃腺がんおよび食道胃接合部腺がんの一次治療薬として開発中。承認された場合、ファーストインクラスの抗Claudin18.2モノクローナル抗体となる可能性がある。 

 

同試験では、ゾルベツキシマブ+CAPOX療法群と、プラセボ+CAPOX療法群を比較した。ゾルベツキシマブ+CAPOX療法群は、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)と主な副次評価項目の全生存期間(OS)のいずれでも、統計学的に有意な延長を示した。ゾルベツキシマブ+CAPOX療法群において最も発現頻度の高かった治験薬投与下の有害事象(Treatment Emergent Adverse Events: TEAE)は、悪心および嘔吐だった。詳細な結果については、今後、学会および論文で発表する予定。また、本GLOW試験とSPOTLIGHT試験の結果に基づき、グローバルで規制当局への申請を行う予定だ。 

 

アステラス製薬、ゾルベツキシマブがP3試験でPFS、OS延長示す好結果を獲得

アステラス製薬は2022年12月16日、ゾルベツキシマブが同剤とCAPOX療法(カペシタビンとオキサリプラチンを組み合わせた療法)の併用療法の有効性と安全性を評価する第3相GLOW試験で、主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)全生存期間(OS)と副次評価項目の全生存期間(OS)で統計学的に有意な延長を示したと発表した。同剤はClaudin 18.2陽性、HER2陰性の切除不能な局所進行性または転移性胃腺がんおよび食道胃接合部腺がんの一次治療薬として開発中。承認された場合、ファーストインクラスの抗Claudin18.2モノクローナル抗体となる可能性がある。 

 

同試験では、ゾルベツキシマブ+CAPOX療法群と、プラセボ+CAPOX療法群を比較した。ゾルベツキシマブ+CAPOX療法群は、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)と主な副次評価項目の全生存期間(OS)のいずれでも、統計学的に有意な延長を示した。ゾルベツキシマブ+CAPOX療法群において最も発現頻度の高かった治験薬投与下の有害事象(Treatment Emergent Adverse Events: TEAE)は、悪心および嘔吐だった。詳細な結果については、今後、学会および論文で発表する予定。また、本GLOW試験とSPOTLIGHT試験の結果に基づき、グローバルで規制当局への申請を行う予定だ。 

 

MSD、キイトルーダの転移性胃腺がんと食道胃接合部腺がんのP3で主要評価項目と副次的評価項目を達成

MSDは2022年12月15日、HER2陰性の局所進行性切除不能または転移性胃腺がんまたは食道胃接合部腺がん患者に対する一次治療として抗PD-1抗体キイトルーダと化学療法の併用療法を評価した第3相KEYNOTE−859試験の良好な結果を得たと発表した。 

 

キイトルーダと化学療法の併用療法は化学療法単独群と比較して、無作為に割り付けられた全患者集団で、主要評価項目の全生存期間(OS)で統計学的に有意な改善が認められた。 

 

副次評価項目の無増悪生存期間(PFS)と奏効率(ORR)でも統計学的に有意で臨床的に意味のある改善が認められた。 

 

この試験での同剤の安全性プロファイルはこれまでに報告されている試験で認められているものと一貫し、新たな安全性の懸念は特定されていない。この結果について、同社は今後さまざまな腫瘍関連学会での演題発表と規制当局への申請を予定するとしている。 

 

同社では消化器がんの治療薬として同剤を評価する広範な臨床開発プログラムを実施中で、進行性HER2陽性胃腺がんの一次治療に対するKEYNOTE-811試験、早期胃腺がんに対するKEYNOTE-585試験、進行性・転移性胃腺がんを対象としてさらに評価を行うLEAP-015試験など進行中。また、肝胆道がん、食道がん膵臓がん、大腸がんなどに対する臨床試験を実施している。 

 

MSD、キイトルーダの転移性胃腺がんと食道胃接合部腺がんのP3で主要評価項目と副次的評価項目を達成

MSDは2022年12月15日、HER2陰性の局所進行性切除不能または転移性胃腺がんまたは食道胃接合部腺がん患者に対する一次治療として抗PD-1抗体キイトルーダと化学療法の併用療法を評価した第3相KEYNOTE−859試験の良好な結果を得たと発表した。 

 

キイトルーダと化学療法の併用療法は化学療法単独群と比較して、無作為に割り付けられた全患者集団で、主要評価項目の全生存期間(OS)で統計学的に有意な改善が認められた。 

 

副次評価項目の無増悪生存期間(PFS)と奏効率(ORR)でも統計学的に有意で臨床的に意味のある改善が認められた。 

 

この試験での同剤の安全性プロファイルはこれまでに報告されている試験で認められているものと一貫し、新たな安全性の懸念は特定されていない。この結果について、同社は今後さまざまな腫瘍関連学会での演題発表と規制当局への申請を予定するとしている。 

 

同社では消化器がんの治療薬として同剤を評価する広範な臨床開発プログラムを実施中で、進行性HER2陽性胃腺がんの一次治療に対するKEYNOTE-811試験、早期胃腺がんに対するKEYNOTE-585試験、進行性・転移性胃腺がんを対象としてさらに評価を行うLEAP-015試験など進行中。また、肝胆道がん、食道がん膵臓がん、大腸がんなどに対する臨床試験を実施している。 

 

住友ファーマ、米子会社の眠症治療剤ルネスタのカナダを除く世界権利を譲渡

住友ファーマ20221215日、同社米国子会社・サノビオン・ファーマシューティカルズ・インクが、眠症治療剤ルネスタ(一般名:エスゾピクロン)のカナダを除く全世界の権利をWoodward Pharma Services LLC(本社:米国 ミシガン州ウィクソム)に譲渡すると発表した。2023年3月期第3四半期連結業績で、譲渡対価をその他の収益(コア内)として計上する予定で、2023年3月期業績予想に織り込む。